■Carl Zeiss Jena社 “WERRALUX”
■スペック
○メーカー: 東ドイツ・Carl Zeiss Jena社 1956年製
○方式: セレン式露出計 (反射光、入射光 両用)
○重量: 126g (実測)
■解説
・第二次大戦後分割されたカーツツァイスの東ドイツ・Carl Zeiss Jena社の手によるセレン式露出計 “WERRALUX” です。1956年製で、ビンテージ露出計にあっては比較的新しい製品です。
・この ”WERRALUX” は、同時期にCarl Zeiss Jenaから発売されたレンズシャッターカメラ 『WERRA ベェラ』 の専用露出計として開発されました。WERRAカメラは普及版のカメラではありましたが、そのデザインはシンプルかつ斬新なものであり、また、レンズフードを逆さ付にすればレンズ鏡胴を保護するキャップとなる仕掛けなど、当時としてはアイデアに富み、革新性あるカメラでした。ボディーカラーも、定番のブラックのほか、レッド、グリーンを用意するなど、お洒落な面も備えていました。
・ WERRAカメラにコーディネートするよう企画された露出計 ”WERRALUX” も、現代の目で見ても優れたデザインと使い勝手を持つ商品であり、さしずめ今なら 『グッドデザイン賞』 に認定されてもおかしくない工業製品であったと思います。
・出品の本機は、外装ケースが回転式になっていて、本体の露出計を回すことによってケース内に収めるよう一体式に作られています。露出計本体はクリーム色の象牙タイプのプラスチック製で、そこにWERRALUXの文字がエンボス状に浮き出ています。レッドの人工レザーの外装ケースとのカラーコンビネーションは絶妙で、センスの良さを感じさせます。”WERRA” カメラとセットで持ち歩いた時のその姿は、当時、きっと人の目を引きつけたに違いありません。