五感に訴える精密機械、それがコンタックス
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■スペック
【カメラ・ボディ】
○モデル: ツァイス・イコン社 Contax IIa (563/24)
○シリアル#: U947
○生産国 (生産年): 旧西ドイツ (1950-54年)
○形式: 35mm RF Camera
○シャッター: 上下走行金属鎧戸式
○スピード系列: T, B, 1 2 5 10 25 50 100 250 500 1250
○ファインダー: VF/RF一体 一眼式
○レンズマウント: コンタックス・バヨネット式.
○内蔵距離計: 2重像合致 連動式
○内蔵露出計: 無し
○ボディサイズ: 133 x 75 x 43 mm
○重量: 520g (Body)
【レンズ】
○標準レンズ: Zeiss-Opton T Sonnar 1:2 f=50mm
【付属品】
○レンズキャップ: 純正 メタル Zeiss Opton ロゴ入り
○フード: ツァイス純正 #1119 S40.5
○スプール: 純正
○マニュアル: 英文オリジナル Contax IIa用
○カメラケース: 純正本革 ストラップ付き
■解説
ライカM3と同じく、一時期はCotaxのレンジファインダー機にも相当イレ込みました。
Cotaxは、機械に詳しい人に好まれる傾向があるように思います。私にとってカメラの師匠であり、かつ私のカメラの主治医的役割を担っていただいた高山市のカメラ修理職人Yさんも、特にこのIIaを高く評価していました。
私自身は、決してメカに詳しい方ではなく、また、メカ好きの部類には属さない方でしたが、それでも、Yさんから技術的な説明を受けたりあるいは実際に機体を弄る中で、まさに精密機械の極地にあるようなこのカメラの素晴らしさと魅力を朧気ながら理解できたような気がします。
あるときは、下の写真にあるように、自分の書斎の一角をContaxファミリーのみで飾り立て、一人で悦に入っていたこともありました。
さて、ここで改めてご紹介する冒頭の写真は、西ドイツ・オーバーコッヘンのツァイス製 Contax IIa ボディに、オプトン・ゾナー50ミリ・F2レンズを組み合わせたものです。
カメラ/レンズの他、純正のレンズキャップ、レンズフード、マニュアル、本革カメラケースのセットです。
Contax IIa は、当時のRF機市場の中にあっては、ライカと並び、機能・価格とも他を圧倒する最高級カメラでした。またIIa は、”Contax” 銘を持つツァイス・コンタックス最後のRF機として、歴史的名機の一つに数えられていることは皆さんご承知の通りです。
カメラを手にしたときのヒンヤリとした金属の感触、見るからに美しいクロームメッキの仕上げ、滑らかな巻き上げノブの動き、薄いグリーンに色づけられたク リアーなファインダー、クッキリとした2重像とピントギアの楽しい操作、シャッターレリーズ時の軽やかなシャッター音・・・・・、これら五感に訴える一つ 一つの美点は、実際にこのカメラを手にした人のみが味わえる幸せといってよいでしょう。